歯の抜歯基準

歯の抜歯基準について

歯が折れてしまったり、誰が見ても明らかにこの歯の状態は悪いと思えるくらい真っ黒な歯を一念発起し『治療したい!』と思い立ち歯医者さんに予約を入れたはいいものの、


『歯は抜かれないかなぁ?』『入れ歯やインプラントの提案をされたらどうしよう』『治療費は?』とふと頭によぎることはありませんか。

歯が折れてしまったり、誰が見ても明らかにこの歯の状態は悪いと思えるくらい真っ黒な歯を一念発起し『治療したい!』と思い立ち歯医者さんに予約を入れたはいいものの、『歯は抜かれないかなぁ?』『入れ歯やインプラントの提案をされたらどうしよう』『治療費は?』とふと頭によぎることはありませんか。

歯医者さんは歯を残す・残せない(抜歯の必要性がある)を診断する時には、どこの歯医者さんでも明確な治療基準がありますので本ページではその〖抜歯の適否の診断基準〗を皆様にお伝えしようと思います。

皆様が思っているよりも材料は進化し、意外と歯は頑張って抜歯をせずに残せるものですよ!まずは歯医者さんに相談をおすすめいたします。

歯を残す・残せない基準の
ポイント

歯を十分に治すことができ、抜歯する必要はないとき。

  • 歯が支える骨の下で破切や病気がなく、歯茎から1㎜以上歯が残っているとき
  • 綺麗に生えていてかつ咬合に関与している親知らず
  • 将来的にブリッジや入れ歯を支持するのに使用できそうな親不知
  • 歯周病で歯の動揺が1.5㎜以内の歯
  • 破切や動揺のない神経のある歯(すごく痛くても抜歯する可能性は低いです)

※痛みのレベルや歯に空いている穴の大きさ、虫歯で黒くなっている範囲が大きいなどは抜歯の必要の可否には関係ありません!

今後の歯の寿命を考えて歯を保存するか抜歯するか患者様と相談するとき

  • 歯が支える骨の下で破切や病気があるが、最低でも2年は保存できる状態の歯
  • 歯茎から1㎜以下しか歯が残っていないが、最低でも2年は保存できる状態の歯
  • 歯の神経の治療が半年以上続いている歯
  • 綺麗に生えている親知らずだが、虫歯や歯周病を2回以上繰り返している親知らず
  • 必要な治療期間や費用などの問題で抜歯も選択肢に入れる希望がある場合

抜歯以外の選択肢がないとき

  • 残っている歯の量が少なく、土台を立てることが不可能な歯
  • 歯が割れていて、土台を入れても数か月で外れてしまう状態の歯
  • 3回以上病気を繰り返している親知らず
  • 変な方向に生えている親知らずで口臭や歯周病、周りの歯に病気を進展させている親知らず
  • 1年以下しか被せ物を持たすことができない歯
  • 矯正治療で抜歯が必要な場合

歯の延命治療を選択する場合

  • 被せものは入れることはできないが入れ歯の支持のために使用できる歯根(根面板、オーバーデンチャー)
  • 1年しか歯は持たないが、年齢を考えて入れ歯しか選択肢がない場合
  • 両隣の歯に被せものが入っていて連結して外れないような被せものを製作可能な時
  • 歯の寿命予測が1~5年と明確に判定できないとき
  • 患者様のご希望があるとき

まとめ

基本的な考え方として、歯を抜歯するかどうかは『患者様の利益と損益』を天秤にかけて決定いたします。

損益:
・もちろん当該歯を抜歯をし歯を失うこと

利益:
・抜歯をすることで周囲の歯の寿命が伸びる場合
・見た目が十分によくなる時
・違う手段で歯を復元することで(ブリッジやインプラントや義歯)今よりも噛みやすくなる時
・患者様のご意思や時間、モチベーション

抜歯をすることで今よりも状態が良くなり生活の質が上昇することが確約される場合にのみ『抜歯』という選択肢を初めて考慮いたします。